転生聖女の異世界スローライフ~奇跡の花を育てたら魔法騎士に溺愛されました~
かなりのストックを用意していたのだが、思った以上に消費が激しい。女性を口説こうと、多くの男性が装花から勝手に花を拝借していくのは完全に想定外だった。その拝借した花を、受け取ってもらえなかった時にそこらへんに放置するものだから、更にたちが悪い。床の至る所に踏まれて潰れた切り花が落ちているのだ。
「私、ちょっと摘んでくるわ」
「スーリア一人で大丈夫?」
「大丈夫よ。だって王宮の中だもの。ミリーは散らばっているお花があったら拾っておいてくれる?」
「ええ。わかったわ」
スーリアはミリーにその場を任せて自分の花畑へ向かうことにした。宮殿のテラスから見下ろすと、今日は舞踏会なので庭園も魔法の光でライトアップされていた。
「スーリア」
テラスからの階段を降りて庭園の中に入ったところで声を掛けられて、スーリアはテラスの上を見上げた。そこには、以前に花畑で会ったことがある聖魔術師のエリクがいた。
「あら、エリクさん! えっと……、今日は舞踏会に?」
「私、ちょっと摘んでくるわ」
「スーリア一人で大丈夫?」
「大丈夫よ。だって王宮の中だもの。ミリーは散らばっているお花があったら拾っておいてくれる?」
「ええ。わかったわ」
スーリアはミリーにその場を任せて自分の花畑へ向かうことにした。宮殿のテラスから見下ろすと、今日は舞踏会なので庭園も魔法の光でライトアップされていた。
「スーリア」
テラスからの階段を降りて庭園の中に入ったところで声を掛けられて、スーリアはテラスの上を見上げた。そこには、以前に花畑で会ったことがある聖魔術師のエリクがいた。
「あら、エリクさん! えっと……、今日は舞踏会に?」