転生聖女の異世界スローライフ~奇跡の花を育てたら魔法騎士に溺愛されました~
25.町歩きデート
レッドハットベーカリーで手伝いをしながらも、スーリアはそわそわしていた。
今日は午後から買い物に行く。正確に言うと、王宮の花畑の管理人として働く給料が支給されたので、両親と姉にプレゼントを買いにいくのだ。そして、今日は午後から非番だというアルフォークが買い物に付き合ってくれるという。
──つまり、これって街歩きデートだよね。
初めての恋人、初めてのデート。スーリアはこれまでにないほど浮かれていた。
「リア、騙されてるんじゃねえの?」
仕事を終えて帰り際、不機嫌そうに呟くリジェルの言葉が聞こえてスーリアは頬を膨らませた。
「団長閣下はそんなことしないわ」
「どうだか。貴族連中の考える事なんて腹黒い事ばっかりだって聞くから分からないぞ。だいたいアイツ、王女殿下のお気に入りなんだろ?」
「彼は違うわ! とても優しい人なんだから!」
半ばリジェルと口論のようになって、スーリアはレッドハットベーカリーを飛び出した。
今日は午後から買い物に行く。正確に言うと、王宮の花畑の管理人として働く給料が支給されたので、両親と姉にプレゼントを買いにいくのだ。そして、今日は午後から非番だというアルフォークが買い物に付き合ってくれるという。
──つまり、これって街歩きデートだよね。
初めての恋人、初めてのデート。スーリアはこれまでにないほど浮かれていた。
「リア、騙されてるんじゃねえの?」
仕事を終えて帰り際、不機嫌そうに呟くリジェルの言葉が聞こえてスーリアは頬を膨らませた。
「団長閣下はそんなことしないわ」
「どうだか。貴族連中の考える事なんて腹黒い事ばっかりだって聞くから分からないぞ。だいたいアイツ、王女殿下のお気に入りなんだろ?」
「彼は違うわ! とても優しい人なんだから!」
半ばリジェルと口論のようになって、スーリアはレッドハットベーカリーを飛び出した。