転生聖女の異世界スローライフ~奇跡の花を育てたら魔法騎士に溺愛されました~
マニエルはこの美女を知っている。プリリア王女殿下だ。ルーエンとともに参加した先日の舞踏会で、アルフォーク魔法騎士団長と一緒にいるところを見かけた。
──『聖なる力』って、何のことかしら?
マニエルはその後も暫くプリリア王女達を眺めていたが、結局分からず終いだった。
***
エクリードはいつになく厳しい表情をしていた。不機嫌さが現れたかのように、手に持っていたティーカップはソーサーと当たってカツンと鳴った。
「リアがスーリアの花はまやかしだと大騒ぎしている。困ったものだ」
「陛下はなんと?」
アルフォークが聞くと、エクリードははぁっと息を吐いた。
「陛下にはあの花がまやかしでないことをしっかり説明して、ご納得されている。実際にルーエンが攻撃魔法で実演して見せたからな。あのような摩訶不思議な花が存在することにとても驚いていた。だが、一緒に見たはずのリアは納得していない」
「まぁ、プリリア王女殿下からすれば、アルとリアちゃんが親しくしているのがもともと気に入らなかったところに、この不思議な花の話が出たからね。いちゃもんつけて花畑管理人を辞めさせようとしていたのに、陛下と殿下に一蹴されて、ムキになってる」
──『聖なる力』って、何のことかしら?
マニエルはその後も暫くプリリア王女達を眺めていたが、結局分からず終いだった。
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エクリードはいつになく厳しい表情をしていた。不機嫌さが現れたかのように、手に持っていたティーカップはソーサーと当たってカツンと鳴った。
「リアがスーリアの花はまやかしだと大騒ぎしている。困ったものだ」
「陛下はなんと?」
アルフォークが聞くと、エクリードははぁっと息を吐いた。
「陛下にはあの花がまやかしでないことをしっかり説明して、ご納得されている。実際にルーエンが攻撃魔法で実演して見せたからな。あのような摩訶不思議な花が存在することにとても驚いていた。だが、一緒に見たはずのリアは納得していない」
「まぁ、プリリア王女殿下からすれば、アルとリアちゃんが親しくしているのがもともと気に入らなかったところに、この不思議な花の話が出たからね。いちゃもんつけて花畑管理人を辞めさせようとしていたのに、陛下と殿下に一蹴されて、ムキになってる」