転生聖女の異世界スローライフ~奇跡の花を育てたら魔法騎士に溺愛されました~
「リアちゃんの花の、力が落ちています」
「先日もそのような事を言っていたな?」
「先日よりもさらに落ちてます。全く無いわけではないのですが、今までで一番弱まってる」
「なぜだ?」
エクリードの問いに、ルーエンは首を横にかしげた。エクリードはどさりと背もたれに寄りかかり、天を仰いだ。前回、花の力が弱まったときはスーリアの猫が体調不良だった。今回、なにか変わったことは無かったか。前回との共通点が……
「猫の体調は?」
「キャロルに聞きましたが、先日、花畑のまわりを元気に散歩しているのを見たそうです」
「そうか……」
エクリードは眉間に皺を寄せた。ルーエンはそんなエクリードの様子を伺いながら、ゆっくりと口を開いた。
「ただ、リアちゃんはとても気落ちしていたそうです。これは完全に僕の想像なのですが……」