転生聖女の異世界スローライフ~奇跡の花を育てたら魔法騎士に溺愛されました~
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スーリアはその日もレッドハットベーカリーで店番をしていた。朝、台車に乗せて運んできた花は今日も殆どが売れ、店の前に置かれたバケツは空に近い。
ちょうど接客をしていたお客様が店外に出たタイミングで、リジェルがひょこりと顔を出した。
「リア、ちょっとお使いを頼めるか? 干しぶどう買ってきて欲しいんだ」
「干しぶどう? いいわよ」
「悪いな。昨日親父にに言われてたのに、買いに行くの忘れてた」
「もー、しょうがないなぁ」
スーリアはちょっとだけバツが悪そうなリジェルから小銭を受け取ると、出掛ける準備を始めた。
「じゃあ、行ってくるわね」
「ああ、気を付けろよ」
スーリアは笑顔でリジェルに手を振ると、ポケットに小銭を入れて店を出た。干しぶどうは歩いて十五分ほどのところにある乾物専門店に売っている。往復で四十分もあれば戻ってこられるはずだ。
スーリアはその日もレッドハットベーカリーで店番をしていた。朝、台車に乗せて運んできた花は今日も殆どが売れ、店の前に置かれたバケツは空に近い。
ちょうど接客をしていたお客様が店外に出たタイミングで、リジェルがひょこりと顔を出した。
「リア、ちょっとお使いを頼めるか? 干しぶどう買ってきて欲しいんだ」
「干しぶどう? いいわよ」
「悪いな。昨日親父にに言われてたのに、買いに行くの忘れてた」
「もー、しょうがないなぁ」
スーリアはちょっとだけバツが悪そうなリジェルから小銭を受け取ると、出掛ける準備を始めた。
「じゃあ、行ってくるわね」
「ああ、気を付けろよ」
スーリアは笑顔でリジェルに手を振ると、ポケットに小銭を入れて店を出た。干しぶどうは歩いて十五分ほどのところにある乾物専門店に売っている。往復で四十分もあれば戻ってこられるはずだ。