転生聖女の異世界スローライフ~奇跡の花を育てたら魔法騎士に溺愛されました~
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季節が巡る頃、メリノとスティフの間にそれはそれは可愛らしい女の子が生まれた。スーリアがこの子の言動に驚かされるのはまだ何年か先のこと。
それは幸せに暮らすスーリアの屋敷に、姉のメリノが家族で遊びに来た時のことだった。メリノは手土産にレッドハットベーカリーで焼き立てのテーブルロールを沢山買ってきてくれた。
「サーシャったら、リジェルに凄く懐いてるのよ。お嫁さんになるって言ってるの」
「まだ言ってるの? この前も言っていたわ」
スーリアはくすくすと笑った。
姪のサーシャはことあるたびに「リジェルのお嫁さんになる」と言っている。スーリアはそれを聞くたびに、子どものいうことは何とも可愛らしいと口もとを綻ばせていた。
その時、パンに塗る木いちごのジャムを仕上げていたスーリアの手元を、姪のサーシャが横から覗き込んだ。
「もうすぐ出来るから、待っててね」
「スーリアお姉さま。ジャムをかき混ぜるのは三回半って教えたはずだわ。今のは三回だった」
それだけ言ってタタタッと走り去っていった姪の後ろ姿を眺めながら、スーリアは唖然とした。
季節が巡る頃、メリノとスティフの間にそれはそれは可愛らしい女の子が生まれた。スーリアがこの子の言動に驚かされるのはまだ何年か先のこと。
それは幸せに暮らすスーリアの屋敷に、姉のメリノが家族で遊びに来た時のことだった。メリノは手土産にレッドハットベーカリーで焼き立てのテーブルロールを沢山買ってきてくれた。
「サーシャったら、リジェルに凄く懐いてるのよ。お嫁さんになるって言ってるの」
「まだ言ってるの? この前も言っていたわ」
スーリアはくすくすと笑った。
姪のサーシャはことあるたびに「リジェルのお嫁さんになる」と言っている。スーリアはそれを聞くたびに、子どものいうことは何とも可愛らしいと口もとを綻ばせていた。
その時、パンに塗る木いちごのジャムを仕上げていたスーリアの手元を、姪のサーシャが横から覗き込んだ。
「もうすぐ出来るから、待っててね」
「スーリアお姉さま。ジャムをかき混ぜるのは三回半って教えたはずだわ。今のは三回だった」
それだけ言ってタタタッと走り去っていった姪の後ろ姿を眺めながら、スーリアは唖然とした。