砂漠の国でイケメン俺様CEOと秘密結婚⁉︎

「じゃあ、三浦さん、当分日本には戻ってこれないし、また慣れない国でたいへんだとは思うけど……よろしく頼むね」

進捗状況がまったくわからないけれども、少なくともこれから数年間はアブダビ(向こう)でこのプロジェクトに没頭することになる。

だからこそ、「授かり(デキ)婚」の彼女は赴任を諦めて辞退したのだと思う。


「はい、会社のために精一杯がんばります」

あたしは、人事部長に深々と一礼した。

その瞬間、あたしの「アブダビ行き」が確定したとともに……


——あたし、二十七歳のアラサーなのに、確実に婚期を逃すことも決定したかもしれない……

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