青い夏の、わすれもの。
「ねぇ、澪」
「ん?」
「風くんのことはどうして諦めようってなったの?」
クラゲをぼんやりと眺めている澪にあたしは問いかけた。
ピンクや黄色、水色、緑など鮮やかに移り変わる澪の顔にはどんな表情も浮かんではいなかった。
やがて澪は薄い唇を動かし始めた。
「わたし...風くんのこと知ろうとしてこなかったんだ。
怖くて踏み込めないって言い訳してるうちにここまで来ちゃって、ライバルが現れてしまった。
そして、その子といる時の風くんを見てわたしはお似合いだなって思っただけで、そこを越える努力をしなかった。
そうこうしてるうちに2人の距離は縮まって、さっきもね2人でいなくなっちゃったの。
深月さんを追って風くんが走っていくのを見届けることしか出来なかった。
けど、それを見ていて思ったの。
深月さんを見ている時の風くんが1番キラキラしてるって。
風くんの心からの気持ちが走り出してるって、そう思った。
だから...決めたの。諦めるって」
「ん?」
「風くんのことはどうして諦めようってなったの?」
クラゲをぼんやりと眺めている澪にあたしは問いかけた。
ピンクや黄色、水色、緑など鮮やかに移り変わる澪の顔にはどんな表情も浮かんではいなかった。
やがて澪は薄い唇を動かし始めた。
「わたし...風くんのこと知ろうとしてこなかったんだ。
怖くて踏み込めないって言い訳してるうちにここまで来ちゃって、ライバルが現れてしまった。
そして、その子といる時の風くんを見てわたしはお似合いだなって思っただけで、そこを越える努力をしなかった。
そうこうしてるうちに2人の距離は縮まって、さっきもね2人でいなくなっちゃったの。
深月さんを追って風くんが走っていくのを見届けることしか出来なかった。
けど、それを見ていて思ったの。
深月さんを見ている時の風くんが1番キラキラしてるって。
風くんの心からの気持ちが走り出してるって、そう思った。
だから...決めたの。諦めるって」