青い夏の、わすれもの。
「うわっ!」
風がぶわっと激しく吹き、麦わら帽子が吹っ飛んだ。
だが、しかし。
「おっと...!ギリギリセーフ」
さつまくんがトビウオのように跳ねて風に拐われそうになったわたしの帽子を取り返してくれた。
「ありがとう」
「こんなのも取れなきゃ毎日鍛えてる意味がない」
「えっ?毎日?腹筋以外も鍛えてるってこと?」
「吹部男子はもやしだとか良く言われるからな。一応オレなりに気にしてる」
「ふふっ。そんなこと気にしてたんだ。なんか意外」
「それはどうでもいいから、早く行くぞ」
自分のこととなると、恥ずかしいのか、さつまくんは早足になった。
「ちょっと待って!」
わたしはどんどん離れていくその距離に不安を感じ、足の回転を一段と速くしたのだった。
風がぶわっと激しく吹き、麦わら帽子が吹っ飛んだ。
だが、しかし。
「おっと...!ギリギリセーフ」
さつまくんがトビウオのように跳ねて風に拐われそうになったわたしの帽子を取り返してくれた。
「ありがとう」
「こんなのも取れなきゃ毎日鍛えてる意味がない」
「えっ?毎日?腹筋以外も鍛えてるってこと?」
「吹部男子はもやしだとか良く言われるからな。一応オレなりに気にしてる」
「ふふっ。そんなこと気にしてたんだ。なんか意外」
「それはどうでもいいから、早く行くぞ」
自分のこととなると、恥ずかしいのか、さつまくんは早足になった。
「ちょっと待って!」
わたしはどんどん離れていくその距離に不安を感じ、足の回転を一段と速くしたのだった。