青い夏の、わすれもの。
完璧な返答に驚いたけれど、あたしの思考は違う方向に傾いた。


この子に聞かなきゃ。

じゃないと澪と風くんがくっつかない。

イコールあたしの可能性もゼロになる。


さっきまで魁をバカバカ言ってたくせに、なぜかあたしの頭はまたそのことでいっぱいになった。

やだな、あたし...。

どんだけ、好きなのよ。

呆れちゃう。

けど、そういうことだから、

やっぱり諦められないわ。

それとなく、自然に聞いてみよう。

とにかく聞き出そう。

一番は自分のためだけど、

でも澪のためももちろん思ってる。

自分も澪も幸せになるためには、繋がってしまった糸を切らなきゃならないんだ。

あたしは覚悟を決め、口を切った。


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