青い夏の、わすれもの。
「諦めるなら、ちゃんと今までの気持ち、伝えて終わらせた方がいいと思う」

「爽...」

「だって、5年間も好きだったって事実は変わらないでしょう?努力出来なかったとかそういう後悔があったとしても、強く想っていたことには変わりない。

だからさ、最後くらいは自分の気持ちに正直になって、今までの自分にパンチを食らわせるくらい衝撃的でさいっこーの告白をしなよ。そうしたら、後悔なく終われると思う。

そうしなきゃならないんだよ、澪は。自分のためにも、ね」


わたしは深く深く2度頷いた。

爽の言葉が胸の奥深くまで染み渡った。

後悔なく終えて次に向かう。

そうだね。

そう、しなきゃ。


「わたし、風くんに告白する。この夏休みの間に必ず、ずっと先伸ばしにしてきた宿題を終わらせる。それと...」


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