青い夏の、わすれもの。
吹奏楽部が演奏したのは、ディズニーメドレーと"シングシングシング"というジャズの名曲だった。

ディズニーメドレーは愉快な曲としっとりの曲が両方聴けて良かったし、ジャズは終始拍手をしながらノリノリで見ていた。

音楽の力はすごいなって改めて実感した。

音を通して人の心を自由自在に変化させることが出来るんだもん。

高揚感も味わえるし、ちょっと感傷的な気分にもなれる。

そんな魔法みたいなことが出来る澪はやはりすごい。

あたしは親友を尊敬の眼差しで見ていた。

隣のやつはというと、どこか浮かない顔をしていた。

その原因はおそらく...

澪の隣で凛々しい音を奏でる彼だ。


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