青い夏の、わすれもの。
そして、来る15日。

私は塾の先生に添削してもらってくると父に嘘をつき、着替えを持って家を出た。

遅くなった時には友達とばったり会って花火大会に行くことになったと言えばいい。

私は完璧なシナリオを頭にインプットしていた。

私はそこから自宅から歩いて10分ほどのところにある公民館に赴いた。

調べたところ、毎年花火大会の日にはボランティアのおばあさん達が浴衣の着付けをしてくれるということが判明したのだ。

私は予約しなくてもいいのに、わざわざ予約までして着付けをしてもらった。

そして、公民館前のバス停から乗車して日向ヶ浜駅前まで心地よいリズムに揺られた。


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