青い夏の、わすれもの。
毎年来てはいるのに、なんだか全てが新鮮だ。
両親に挟まれてあまり良く見ることが出来なかった出店が今日はちゃんと認識出来る。
たこ焼きや大判焼き、焼そば、りんご飴、わたあめの店は定番だからあるのは知っていたけど、北欧の雑貨を扱うお店やガラス細工が売られているお店も出店していたなんて知らなかった。
私は思わず立ち止まった。
「深月さん、なんかいい店見つけた?」
「あのガラス細工のお店を見てみたいなぁって」
「わかった。じゃあ、寄ってみようか?」
私達は、木目調の看板に虹の森ガラス工房と七色のカラフルな文字で書かれたお店に立ち寄った。
他の店よりも二回りくらい大きな敷地に様々なガラス製品が置かれていた。
「いらっしゃいませ。お立ち寄り頂きありがとうございます。ゆっくりご覧になって下さい」
「あっ、はい」
同い年くらいの男子に話しかけられた。
どう見ても店主ではないなぁと思って見てみると、"IZUMI"と書かれたジャージを着ていた。
しかも腕章には"出海高校報道部"と大きく書かれていた。
たしか、南伊豆にある高校だったと思う。
わざわざここに来るなんてどんな縁があるのだろう。
聞いてみたかったけど、他のお客さんに捕まってしまったため、私は聞くのは諦め、じっくりと鑑賞を始めた。
どの作品からも丁寧で繊細な仕事ぶりが見受けられた。
特に吹きガラスの作品には命の息吹が吹き込まれていて、見ているだけで体の芯から燃えるように熱くなった。
甚大な生命力を感じた。
私はしばらく時の流れを忘れ、ガラス細工に陶酔していた。
両親に挟まれてあまり良く見ることが出来なかった出店が今日はちゃんと認識出来る。
たこ焼きや大判焼き、焼そば、りんご飴、わたあめの店は定番だからあるのは知っていたけど、北欧の雑貨を扱うお店やガラス細工が売られているお店も出店していたなんて知らなかった。
私は思わず立ち止まった。
「深月さん、なんかいい店見つけた?」
「あのガラス細工のお店を見てみたいなぁって」
「わかった。じゃあ、寄ってみようか?」
私達は、木目調の看板に虹の森ガラス工房と七色のカラフルな文字で書かれたお店に立ち寄った。
他の店よりも二回りくらい大きな敷地に様々なガラス製品が置かれていた。
「いらっしゃいませ。お立ち寄り頂きありがとうございます。ゆっくりご覧になって下さい」
「あっ、はい」
同い年くらいの男子に話しかけられた。
どう見ても店主ではないなぁと思って見てみると、"IZUMI"と書かれたジャージを着ていた。
しかも腕章には"出海高校報道部"と大きく書かれていた。
たしか、南伊豆にある高校だったと思う。
わざわざここに来るなんてどんな縁があるのだろう。
聞いてみたかったけど、他のお客さんに捕まってしまったため、私は聞くのは諦め、じっくりと鑑賞を始めた。
どの作品からも丁寧で繊細な仕事ぶりが見受けられた。
特に吹きガラスの作品には命の息吹が吹き込まれていて、見ているだけで体の芯から燃えるように熱くなった。
甚大な生命力を感じた。
私はしばらく時の流れを忘れ、ガラス細工に陶酔していた。