青い夏の、わすれもの。
あぁ、魁今頃何やってるかな?

バイトかな?

それとも、引退試合に向けて自主練習でもしてるのかな?

あぁ、会いたい。

会って話がしたい。

ってか、コクったのはいいけど、いや、悪いかもだけど、原稿用意してたのに、全然その通りに行かなかったし。

ほんとはもっと...もっともっと良かったはずなんだよ!

なんて言っても何言おうとしたのか、ノートみないと思い出せないんだけど。

とにかく、だ。

今すぐにでも魁の頭に記憶改変の脳波が出るような機械を着けさせて、脳ミソにこびりついた記憶を消したい。

そして、もう1回コクるんだ。

今度はちゃんと冷静になってシンプルにいこう。


――ずっと好きだったんだ。

――付き合ってほしい。


うん、実にストレートであたしらしい。

回りくどく言わずとも察してくれたら、もう勝ち確定だな。


なんて妄想ならいくらでも出来る。

現実はそんなに甘くない。

< 300 / 370 >

この作品をシェア

pagetop