青い夏の、わすれもの。
私が頭を下げると、クスクスとふふふという予想に反した音が聞こえた。
恐る恐る上げるはずだった顔は、あまりの衝撃にぽかんと口を開けたまま上がってきた。
私の視界にすっぽり収まる2人は、笑みを称えて私を見ていた。
しばらく私は顔を見つめられた。
母は相好を崩したまま口を切った。
「何それ~。そんなことイチイチ報告しなくていいから。誰と行くの?って聞いてほしいの?」
「いや、そういうわけじゃ...」
「なら断らないで。どこに行くかも何をするかも華の自由でしょ?私達の顔色を伺わなくていいから」
「でも明日は...」
「あんな立派な宣言してるくせに親を心配してるふり?だーかーら、そういうの要らないのー。ね、お父さん」
話を振られた父は少しばかり眉間にシワを寄せはしたけど、最終的には、にやっと笑った。
「華は両親思いだ。俺達の誘いを断ったことは今まで1度もなかった。
ただ、その度に華が学校で友達と仲良くやれているのか心配になった。
実際どうだったなんては聞かない。華が今やりたいことがあるのなら、それを優先してほしい。
親よりも友を選んでも何も咎めない。華の自由だから。俺達は華を縛るつもりも、華を手離さないでおくつもりもない。
華が飛びたいところに飛んで行きなさい」
父は"ごちそうさま"と手を合わせると立ち上がり、茶碗を流しに置くと、さっさと自分の部屋に戻って行ってしまった。
恐る恐る上げるはずだった顔は、あまりの衝撃にぽかんと口を開けたまま上がってきた。
私の視界にすっぽり収まる2人は、笑みを称えて私を見ていた。
しばらく私は顔を見つめられた。
母は相好を崩したまま口を切った。
「何それ~。そんなことイチイチ報告しなくていいから。誰と行くの?って聞いてほしいの?」
「いや、そういうわけじゃ...」
「なら断らないで。どこに行くかも何をするかも華の自由でしょ?私達の顔色を伺わなくていいから」
「でも明日は...」
「あんな立派な宣言してるくせに親を心配してるふり?だーかーら、そういうの要らないのー。ね、お父さん」
話を振られた父は少しばかり眉間にシワを寄せはしたけど、最終的には、にやっと笑った。
「華は両親思いだ。俺達の誘いを断ったことは今まで1度もなかった。
ただ、その度に華が学校で友達と仲良くやれているのか心配になった。
実際どうだったなんては聞かない。華が今やりたいことがあるのなら、それを優先してほしい。
親よりも友を選んでも何も咎めない。華の自由だから。俺達は華を縛るつもりも、華を手離さないでおくつもりもない。
華が飛びたいところに飛んで行きなさい」
父は"ごちそうさま"と手を合わせると立ち上がり、茶碗を流しに置くと、さっさと自分の部屋に戻って行ってしまった。