青い夏の、わすれもの。
澪side
それは定期演奏会まであと1週間を切った日のことだった。
ミーティングを終え、リュックに譜面の入ったファイルをしまおうとしてスマホがブーっと音を立てた。
皆がゾロゾロと帰っていく中、わたしはスマホを凝視していた。
ラインに爽からメッセージが入っていたのだけれど、その内容が予想外だった。
"澪~部活お疲れ様~"
"今日ね、華にとデートしてきた!いいでしょ~?"
"澪も部活引退したら行こ~ね~"
メッセージの下には10枚くらいの写真がアルバムになって送られていた。
タイトルは"おにゅ~ ふれんど"
なんとも爽らしい。
いつの間にこんなにも深月さんと距離を縮めたのだろう。
さすが、爽だ。
わたしは...全然だな。
仲良くなりたいと思っているのかそうじゃないのか、なんだか良く分からない。
初恋の人を奪っていった人なのにあまり恨む気にもなれないし、だからといって自分とは住む世界が違う人の心に踏み込んでいく勇気もない。
どっち付かずの曖昧な感情にわたしの胸は波立っていた。
ミーティングを終え、リュックに譜面の入ったファイルをしまおうとしてスマホがブーっと音を立てた。
皆がゾロゾロと帰っていく中、わたしはスマホを凝視していた。
ラインに爽からメッセージが入っていたのだけれど、その内容が予想外だった。
"澪~部活お疲れ様~"
"今日ね、華にとデートしてきた!いいでしょ~?"
"澪も部活引退したら行こ~ね~"
メッセージの下には10枚くらいの写真がアルバムになって送られていた。
タイトルは"おにゅ~ ふれんど"
なんとも爽らしい。
いつの間にこんなにも深月さんと距離を縮めたのだろう。
さすが、爽だ。
わたしは...全然だな。
仲良くなりたいと思っているのかそうじゃないのか、なんだか良く分からない。
初恋の人を奪っていった人なのにあまり恨む気にもなれないし、だからといって自分とは住む世界が違う人の心に踏み込んでいく勇気もない。
どっち付かずの曖昧な感情にわたしの胸は波立っていた。