青い夏の、わすれもの。
無我夢中で走ってようやくその姿を捉えた。
なんだ、まだ帰ってなかったんだ...。
あたしの方が絶対遅くなるから一緒に帰ろうっていわなかったのに...。
変に気を使ったあたしがバカだった。
でも、まぁ、いい。
今から行くから。
今日はもう...全力で話聞くから。
一番悔しいのはあいつだって知ってるから。
全部、受け止めるから。
だから...。
あたしは声を張り上げた。
「お~い!魁~っ...」
その瞬間、あたしの視界に映ってはいけないものが映った。
胸の風船はひゅ~っとすっとんきょうな音を立てて萎んだ。
あたしは咄嗟にしゃがみこんで花壇の影に身を隠した。
胸は激しくドキドキ音を立てている。
死ぬんじゃないかって思うほど、血圧が上昇して座っててもめまいがする。
不確かな視界とは裏腹に耳は鮮明に聞こえる。
キャッチする、全てを。
空気を震わせる、その声を。
あたしは耳をそばだてなくても聞こえてくる話し声を、イヤホンからランダムで流れる音楽のように聞き流す。
なんだ、まだ帰ってなかったんだ...。
あたしの方が絶対遅くなるから一緒に帰ろうっていわなかったのに...。
変に気を使ったあたしがバカだった。
でも、まぁ、いい。
今から行くから。
今日はもう...全力で話聞くから。
一番悔しいのはあいつだって知ってるから。
全部、受け止めるから。
だから...。
あたしは声を張り上げた。
「お~い!魁~っ...」
その瞬間、あたしの視界に映ってはいけないものが映った。
胸の風船はひゅ~っとすっとんきょうな音を立てて萎んだ。
あたしは咄嗟にしゃがみこんで花壇の影に身を隠した。
胸は激しくドキドキ音を立てている。
死ぬんじゃないかって思うほど、血圧が上昇して座っててもめまいがする。
不確かな視界とは裏腹に耳は鮮明に聞こえる。
キャッチする、全てを。
空気を震わせる、その声を。
あたしは耳をそばだてなくても聞こえてくる話し声を、イヤホンからランダムで流れる音楽のように聞き流す。