青い夏の、わすれもの。
7月7日。
七夕だった。
それに気付いたのは、ショッピングモールのフードコートでやけ食いをしている時だった。
フードコートのメニューに"七夕素麺"とか"星形タピオカソーダ"とかがあった。
それに、ど真ん中には本物の竹があって、色とりどりの短冊がかけられていた。
願い事...叶わなかったな...。
まさかのまさかだった。
まさか、彼が...
律くんがミスをするなんて...。
あの瞬間、目の前に見えていたユートピアは消え、一気に興ざめした会場が私の瞳に映り込んだ。
それからは水が入ったみたいに耳の聴こえが悪くなり、一切の音が遮断された。
隣で鑑賞していた永瀬さんが肩を叩いてくれるまで私は意識を失っていた。
なぜ今ここにいるのかも、
なぜ今ここで七夕素麺とやらをすすり、
なぜ今追加注文のブザーが鳴っているのかも分からない。
無意識に選択してここにいるようだ。
自分が自分じゃないみたい。
自分に起こったことじゃないのに、自分のことのように悔しく悲しい。
けど、涙は出ない。
ドライフラワーのように乾燥しきっている。
せめて大声を上げて泣ければ良かったのに。
泣いて発散した方が一瞬で痛みも苦しみも消えたのに...。
なんでこういう時に限って泣けないのだろう。
七夕だった。
それに気付いたのは、ショッピングモールのフードコートでやけ食いをしている時だった。
フードコートのメニューに"七夕素麺"とか"星形タピオカソーダ"とかがあった。
それに、ど真ん中には本物の竹があって、色とりどりの短冊がかけられていた。
願い事...叶わなかったな...。
まさかのまさかだった。
まさか、彼が...
律くんがミスをするなんて...。
あの瞬間、目の前に見えていたユートピアは消え、一気に興ざめした会場が私の瞳に映り込んだ。
それからは水が入ったみたいに耳の聴こえが悪くなり、一切の音が遮断された。
隣で鑑賞していた永瀬さんが肩を叩いてくれるまで私は意識を失っていた。
なぜ今ここにいるのかも、
なぜ今ここで七夕素麺とやらをすすり、
なぜ今追加注文のブザーが鳴っているのかも分からない。
無意識に選択してここにいるようだ。
自分が自分じゃないみたい。
自分に起こったことじゃないのに、自分のことのように悔しく悲しい。
けど、涙は出ない。
ドライフラワーのように乾燥しきっている。
せめて大声を上げて泣ければ良かったのに。
泣いて発散した方が一瞬で痛みも苦しみも消えたのに...。
なんでこういう時に限って泣けないのだろう。