青い夏の、わすれもの。
その帰り道のこと。
風くんは私にこんなことを言った。
「山本さんは1人で抱えすぎだよ。カメの世話もゴミ箱の洗浄も全部山本さんがやってるんだよね?」
「うん、まぁ。私、ほとんど部活に行ってないし、そのくらいやらないとなぁって思って」
パソコン部という、帰宅部を生まないために先生方が策を講じて発足させた名ばかりの部活に所属していたのは事実。
皆より明らかに暇だったから、私は率先してやっていた。
「もっと人を頼ってもいいんだよ」
「でも、私誰より暇人だし」
「暇かどうかなんて部活の有無は関係ないよ。
1日24時間って平等に当てられている中で自分が何に時間を割くかって問題だよ。
放課後部活してたって、朝寝てる時間を20分でも削れば、その20分を朝練に当てられる。
放課後早く行って基礎をやる必要が無くなるからカメの世話に当てることが出来る。
要するに、短時間でも何かに当てようと思って行動すれば、自ずと時間的余裕は生まれるってこと。
だから部活してるからとか塾あるからとかそんなのは言い訳にはならない。
短時間で出来ることなのにしたくないから言い訳に使うだけだ」
ほう、なるほど。
さすが学年トップの考え方だ。
私は感心してしまった。
自分とはレベルが違いすぎて、自分がいかに幼稚かを思い知らされた。
「つまり、誰にだって山本さんが1人でやってることは出来るってこと。もちろんおれにだって出来る」
風くんはそう言うと、足を止めた。
私もそれに従って立ち止まり、風くんの横顔を見つめた。
が、その数秒後。
目と目が合った...。
夜空に浮かぶ星たちを映し出した海のような藍色の瞳...。
あまりの美しさに息を飲む。
風くんは私にこんなことを言った。
「山本さんは1人で抱えすぎだよ。カメの世話もゴミ箱の洗浄も全部山本さんがやってるんだよね?」
「うん、まぁ。私、ほとんど部活に行ってないし、そのくらいやらないとなぁって思って」
パソコン部という、帰宅部を生まないために先生方が策を講じて発足させた名ばかりの部活に所属していたのは事実。
皆より明らかに暇だったから、私は率先してやっていた。
「もっと人を頼ってもいいんだよ」
「でも、私誰より暇人だし」
「暇かどうかなんて部活の有無は関係ないよ。
1日24時間って平等に当てられている中で自分が何に時間を割くかって問題だよ。
放課後部活してたって、朝寝てる時間を20分でも削れば、その20分を朝練に当てられる。
放課後早く行って基礎をやる必要が無くなるからカメの世話に当てることが出来る。
要するに、短時間でも何かに当てようと思って行動すれば、自ずと時間的余裕は生まれるってこと。
だから部活してるからとか塾あるからとかそんなのは言い訳にはならない。
短時間で出来ることなのにしたくないから言い訳に使うだけだ」
ほう、なるほど。
さすが学年トップの考え方だ。
私は感心してしまった。
自分とはレベルが違いすぎて、自分がいかに幼稚かを思い知らされた。
「つまり、誰にだって山本さんが1人でやってることは出来るってこと。もちろんおれにだって出来る」
風くんはそう言うと、足を止めた。
私もそれに従って立ち止まり、風くんの横顔を見つめた。
が、その数秒後。
目と目が合った...。
夜空に浮かぶ星たちを映し出した海のような藍色の瞳...。
あまりの美しさに息を飲む。