愛される何でも屋と両想いになれる確率

ビオラさんをボウッと見つめていると、アンドレさんが割り込むように俺の前に立ち、手を差し出してくる。

「こちらこそよろしくお願いします……」

俺も自己紹介をし、アンドレさんのしっかりとした手を握る。その手には、日頃からライフルや拳銃を使っている証のタコができている。

「ビオラ・フォールドです。よろしくお願いします」

続いてビオラさんがペコリと頭を下げ、華奢な手を俺に差し出してくる。俺はドキドキしながらその手を握った。柔らかくて、小さくて、温かい手だ。でも、アンドレさんと同じように拳銃やライフルを使っている人の証であるタコがあることに少し驚く。

「とりあえず、明日から我々とiustitiaの皆さんで動いてもらう。作戦を一緒に練って、列車に乗ってもらう」

上司がそう言うと、ビオラさんがまた頭を下げて「よろしくお願いします」と丁寧に言う。その美しい仕草に、俺をはじめ全員が見惚れたのは言うまでもない。