秘密に恋して~国民的スターから求愛されています~
side沙月
彼のいなくなった部屋は普段よりも存在感を失い、私なんかが住んでいいような部屋じゃないからこそ余計に違和感を感じる。
最近は泣いてばかりだ。
どうしようもないほどに、彼のことばかり考えていてそれでも解決策はなくてようやく自分なりの答えを導きだしたものの
それは彼と離れるという辛い選択だった。
拓海から振ってくれたら楽なのに、自分から言うのは辛い。でも、私自身が決めたことなのだから逃げてはいけない。
もう一度ベッドへ体を預け、天井を見つめる。
事務所は拓海を手放したくない。だから私とできれば別れさせたい。でもあくまでも事務所が別れろと指示しないでその状態になっていないと拓海が事務所をやめてしまう。
一方、マサトさんは拓海に早く芸能界を辞めてほしい。
だから私なりに考えた。
拓海には芸能界に何としても残っていてほしいからそれを約束して”友達”に戻る。今後会わないとかそういうことは言わない代わりに、彼には芸能界に残ってもらう。
よく考えたら芸能事務所は何も悪くない。
彼は商品で、売れない時期も支えてくれていた。マネジメントも完璧でどうしたら彼を売り出せるか、考えていただろう。それは今後も同じだ。
須永さんが言った意味がようやくわかった。
”事務所の利益を一番に考える”
それは間違っていない。利益を一番に考えたら一般人と付き合っているなんて世間に知られることはまずい。
だったらアンナさんの方が世間も認めてくれるし人気も落ちない。
彼のいなくなった部屋は普段よりも存在感を失い、私なんかが住んでいいような部屋じゃないからこそ余計に違和感を感じる。
最近は泣いてばかりだ。
どうしようもないほどに、彼のことばかり考えていてそれでも解決策はなくてようやく自分なりの答えを導きだしたものの
それは彼と離れるという辛い選択だった。
拓海から振ってくれたら楽なのに、自分から言うのは辛い。でも、私自身が決めたことなのだから逃げてはいけない。
もう一度ベッドへ体を預け、天井を見つめる。
事務所は拓海を手放したくない。だから私とできれば別れさせたい。でもあくまでも事務所が別れろと指示しないでその状態になっていないと拓海が事務所をやめてしまう。
一方、マサトさんは拓海に早く芸能界を辞めてほしい。
だから私なりに考えた。
拓海には芸能界に何としても残っていてほしいからそれを約束して”友達”に戻る。今後会わないとかそういうことは言わない代わりに、彼には芸能界に残ってもらう。
よく考えたら芸能事務所は何も悪くない。
彼は商品で、売れない時期も支えてくれていた。マネジメントも完璧でどうしたら彼を売り出せるか、考えていただろう。それは今後も同じだ。
須永さんが言った意味がようやくわかった。
”事務所の利益を一番に考える”
それは間違っていない。利益を一番に考えたら一般人と付き合っているなんて世間に知られることはまずい。
だったらアンナさんの方が世間も認めてくれるし人気も落ちない。