秘密に恋して~国民的スターから求愛されています~
明るかった外もあっという間に茜色に染まり、授業が終わりころにはそれすらも暗闇にのまれて空には月が浮かんでいる。
生徒が親に迎えに来てもらったり、自転車で帰る生徒を見送ったりしつつ、授業の予習をしていると個人携帯がメッセージを受信していることに気づく。
周りに誰もいないことを確認して、携帯電話のディスプレイを見ると
”今日早く終わったから迎えに行くよ”
と、拓海からのメッセージが入っていた。
ありがとう!と返信をするが、まさか塾の近くまで来るなんてことはないよね。生徒のような若い子の方が拓海の認知度は高そうだしばれたら困るなぁなんて思いながらも鞄にそれをしまった。
月野君が「終わったなら先に帰っていいよ。来月からもっと忙しいからなー」と言ってくれたので先に帰ることにした。
A4サイズが入る大き目のトートバックを肩にかけてビルを出ると、
「今帰りですか」
「え?!杉山君まだいたの?」
「自習室で勉強してたんですけどダメでした?」
「いやいや…そういうわけでは、」
背後から声をかけられて振り返ると杉山君がいた。
自転車を押していて、彼が自転車で通っていることを今知った。
生徒が親に迎えに来てもらったり、自転車で帰る生徒を見送ったりしつつ、授業の予習をしていると個人携帯がメッセージを受信していることに気づく。
周りに誰もいないことを確認して、携帯電話のディスプレイを見ると
”今日早く終わったから迎えに行くよ”
と、拓海からのメッセージが入っていた。
ありがとう!と返信をするが、まさか塾の近くまで来るなんてことはないよね。生徒のような若い子の方が拓海の認知度は高そうだしばれたら困るなぁなんて思いながらも鞄にそれをしまった。
月野君が「終わったなら先に帰っていいよ。来月からもっと忙しいからなー」と言ってくれたので先に帰ることにした。
A4サイズが入る大き目のトートバックを肩にかけてビルを出ると、
「今帰りですか」
「え?!杉山君まだいたの?」
「自習室で勉強してたんですけどダメでした?」
「いやいや…そういうわけでは、」
背後から声をかけられて振り返ると杉山君がいた。
自転車を押していて、彼が自転車で通っていることを今知った。