秘密に恋して~国民的スターから求愛されています~
周りを気にしつつ、早く自転車で帰ってくれないかなと思うのに彼は一歩もここを動かない。
「沙月先生っていくつでしたっけ」
「25だけど…」
「じゃあそんなに年は変わらないですね」
「変わるよ。まだ未成年でしょう?とにかく!ここは勉強するところだからそれ以外に現を抜かすことはないようにね!」
と、先生らしいことを言ってその場を切り抜けようとする。
彼は優秀な生徒だからよほど何かない限りこのまま志望校には合格するだろう。聞くと両親どちらも医者だとか…。
高校生には見えないその大人びた態度ももしかしたらご両親の影響を受けているのかもしれない。
「ごめん。私急いでるんだ。じゃあ、気を付けて帰るようにね!」
「わかりました」
と、彼に背を向けて帰ろうとすると前方に見覚えのある男性が目に留まる。
その瞬間、「あ、」と声が漏れて足が止まる。
深くキャップ帽子を被ってこちらへ向かってくる彼はどうみても拓海だ。
迎えに来てくれたのだろうけど、杉山君に見られるのは困る。
頭のいい彼に気づかれたら大変だからだ。
「沙月先生っていくつでしたっけ」
「25だけど…」
「じゃあそんなに年は変わらないですね」
「変わるよ。まだ未成年でしょう?とにかく!ここは勉強するところだからそれ以外に現を抜かすことはないようにね!」
と、先生らしいことを言ってその場を切り抜けようとする。
彼は優秀な生徒だからよほど何かない限りこのまま志望校には合格するだろう。聞くと両親どちらも医者だとか…。
高校生には見えないその大人びた態度ももしかしたらご両親の影響を受けているのかもしれない。
「ごめん。私急いでるんだ。じゃあ、気を付けて帰るようにね!」
「わかりました」
と、彼に背を向けて帰ろうとすると前方に見覚えのある男性が目に留まる。
その瞬間、「あ、」と声が漏れて足が止まる。
深くキャップ帽子を被ってこちらへ向かってくる彼はどうみても拓海だ。
迎えに来てくれたのだろうけど、杉山君に見られるのは困る。
頭のいい彼に気づかれたら大変だからだ。