秘密に恋して～国民的スターから求愛されています～
目を覚ますと隣にはちゃんと彼がいてすごい夜だったなぁと昨夜のことを振り返ると急に恥ずかしくなって顔を赤くする。

拓海は綺麗な顔で眠っていて、俳優ともあれば寝顔まで完璧なのかと感心しながら目線を天井へ向けた。

拓海はあまり警戒心がないし芸能界に執着していないのは、私がよく知っている。
事務所との件はどうなっているのだろう。
拓海は一番に私のことを考えてくれるけど、私だって拓海のことを一番に考えたい。


「おはよ、早いね」

そう言って私の方へ体を向けると、眠そうに目を擦りながら枕元の携帯電話で時間を確認する。

「拓海ってすっごく寝相いいよね」
「そう？沙月は悪いけどね」
「もう！！すぐそういうこというんだから」
「いいじゃん。そういうところも好き」


ゆっくり瞬きする瞳は真っ直ぐに私を見つめている。
あまり至近距離でじっと見つめられると恥ずかしいのだけど、そんなことも忘れるほどに彼の目は綺麗で吸い込まれそうになる。

「沙月の誕生日、どこ行こうか」
「どこでもいいけど雑誌の撮影もあるんでしょう？日焼けしないようにしないと。だからディズニーはまた今度ということで」
「んー、わかった。でも8月は海行こうよ。夏といえば海だよ」
「そうだね！8月は雑誌撮影もないんだよね？久しぶりだなぁ」

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