秘密に恋して~国民的スターから求愛されています~
来月は海に行く約束をして、私の誕生日にどこへ行くのか迷っているようだったが正直彼と一緒ならどこでもいいし、家でまったり過ごすのもいい。

彼のスケジュールをチラッと見たらほとんど休みはなく、私の誕生日ももしかしたら予定が入りそうだ。

「ねぇ、気にしないでいいよ」

独り言のようにぽつり、呟く。
拓海が何を?と訊くので私は答えた。

「忙しいんでしょう?無理にどこか予定立てなくてもいいよ」
「…」
「それよりも拓海の体が心配だよ。スケジュールほとんど休みないし…私の誕生日も別にその日に祝うことないし!あ、そうだ…じゃあ、私の誕生日は私の家で映画鑑賞とかどう?」

拓海は困惑したような表情を浮かべていたがすぐに小さく笑って言った。

「ありがとう。俺のこと考えてくれてるんだね」
「そりゃそうだよ、彼女だもん」
「嬉しい」
「私は拓海と一緒に入れるだけで満足だよ」
「俺もだよ」
「じゃあー誕生日は一緒にのんびりしようよ。ケーキホールで買っちゃおうかな~」
「それなら美味しいって評判のケーキ屋に連絡してみるよ」
「うふふ、おうちで祝うのもいいね」
「そうだね」


来年、彼は私と結婚したいと言ってくれた。
それを信じて私も彼を支えたい。隣にいるのは芸能人の拓海でもあるけどずっと一緒にいる”拓海”でもあるから。







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