恋の駆け引きはいつだって刺激的【完結】
ふて寝状態の私に千秋さんはごめんね、と謝って部屋をそっと出ていった。
一人になった部屋で千秋さんの作ってくれたお粥を食べた。
風邪で味覚が曖昧なのに、やさしさが伝わるこのお粥が体の芯まで温める。
…何してんだろ。
詮索しないって約束なのに。なんであんなに千秋さんを困らせることを言ってしまったのだろう。
私は何度もため息を溢した。
…――
…
翌朝
ようやく私の体温は平熱へと下がった。
若干頭痛はするが、ほとんどよくなった。
千秋さんが起きる前にシャワーを浴びて、私はリビングへ向かった。
千秋さんは今日は仕事なのだろうか。
リビングのソファへ腰を下ろすと、昨日の光景がフラッシュバックしてまた胸がざわつく。
したのか、してないのか、そもそも雪乃さんって私に用事があったようだけれど何だったのだろう。
私が、セックスしないから…拒んだから、こういう結果になったのかな。
と、
「桜子、」
「あ、おはようございます…」
「もう大丈夫なの?」
千秋さんの声が背後からして私は立ち上がった。千秋さんは私の目の前まで来るとそっと私の顔を覗き込んだ。
「熱は?」
「下がりました」
「本当?」
「はい、」
昨日のことがあったから視線を合わせにくい。謝った方がいいよね、うん…。
ぱっと顔を上げると視線が交わる。
ドキッとしてついまた逸らしてしまいそうになった。でも、
「っ」
突然掴まれた手首に体が反射的に反応して千秋さんの手を払ってしまった。
一人になった部屋で千秋さんの作ってくれたお粥を食べた。
風邪で味覚が曖昧なのに、やさしさが伝わるこのお粥が体の芯まで温める。
…何してんだろ。
詮索しないって約束なのに。なんであんなに千秋さんを困らせることを言ってしまったのだろう。
私は何度もため息を溢した。
…――
…
翌朝
ようやく私の体温は平熱へと下がった。
若干頭痛はするが、ほとんどよくなった。
千秋さんが起きる前にシャワーを浴びて、私はリビングへ向かった。
千秋さんは今日は仕事なのだろうか。
リビングのソファへ腰を下ろすと、昨日の光景がフラッシュバックしてまた胸がざわつく。
したのか、してないのか、そもそも雪乃さんって私に用事があったようだけれど何だったのだろう。
私が、セックスしないから…拒んだから、こういう結果になったのかな。
と、
「桜子、」
「あ、おはようございます…」
「もう大丈夫なの?」
千秋さんの声が背後からして私は立ち上がった。千秋さんは私の目の前まで来るとそっと私の顔を覗き込んだ。
「熱は?」
「下がりました」
「本当?」
「はい、」
昨日のことがあったから視線を合わせにくい。謝った方がいいよね、うん…。
ぱっと顔を上げると視線が交わる。
ドキッとしてついまた逸らしてしまいそうになった。でも、
「っ」
突然掴まれた手首に体が反射的に反応して千秋さんの手を払ってしまった。