恋の駆け引きはいつだって刺激的【完結】

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待ち合わせ場所は、自宅の最寄り駅だと嫌だから少し離れた駅で待ち合わせをした。
雑踏を掻き分けて、賑やかな駅の前で夏希君を待っていた。
彼を待っている間も私の頭の中では千秋さんの様子が変だったことが気掛かりですでに家に帰りたくなっていた。

と。

「桜子、待った？」
「ううん、今来たよ」

背後から声を掛けられて振り向くと夏希君が立っていた。
黒い高級そうなコートに、グレーのマフラーをしていた。
背も高いし、顔も整っているから余計に目立つ…。

「車で来てるから、あっちに停めてる」
「うん、わかった」

夏希君に促されるまま私は車に乗り込んだ。