恋の駆け引きはいつだって刺激的【完結】
「家賃2か月溜まってますよ。来月退去してもらいますからね」
「…はいすみません…」

高級クラブもすぐにダメになって借金だけが増えていく。
頭を抱えたって仕方がない。
大家さんに朝から来月には退去してほしい旨を伝えられ、どうしようか一日中考えていた。

…もう、体売るしか…。

でも、私は…まだ処女じゃないか。

そう、25歳にもなって経験がない。キスすらない。
理由は…―。

「全部、お母さんのせいだ」

男をすぐに変えては家の中でセックスをするのを小学生のころから見てきた。
(するときは私は外に出されるのだ)
それだけじゃない。小学生のころ、ロリコン野郎と付き合っていて(母親目当てではなくあいつは私目当てでお母さんに近づいた)

そいつが私に乱暴しようとしてきたのだ。
今でも思い出すあのゴツゴツした手、気持ち悪い息遣い。

鳥肌が立って、吐き気がする。

アイツのせいで私は彼氏も作ることが出来ず
今に至る。

そんな私が、体を売るなんてできるのだろうか。
頭を冷やすために、私はコートを羽織ってコンビニまで歩いていた。
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