恋の駆け引きはいつだって刺激的【完結】
「なるほど、わかりました」
「とりあえず桜子ちゃんにはホールスタッフとして接客してほしい」
「はい!」
初出勤の日。開店時間前に店長から説明を受ける。
基本はお客様から注文を取って、私が店長に伝える。基本調理やコーヒーを入れるキッチン業務は彼が行う。
ちなみにアルバイトは私のほかに二人いるらしい。二人は土日メインらしくて平日働いてくれるスタッフを増やしたかった、とのこと。
お互い紺色のエプロンをして「よろしくね」と言われた。
倉田さんは、チャラそうに見えるしそうなんだろうけど、どうしてか大人の余裕も持ち合わせていて、そこが魅力なような気がした。
「いらっしゃいませ」
ランチもやっているということですぐにメニューを覚え、次々に入ってくるお客さんを席へ案内して、注文を取り、軽食や飲み物を運ぶ。
それだけ、のように見えるがずっと笑顔でいなければいけないし、一気にお客様が来ると結構大変だった。メニューの内容を聞かれることもあって、すぐに答えられないのはやはりまずいと思う。
忙しい時間帯はすぎ、15時過ぎちょうどお客様がいない。
「いやー、助かったよ~桜子ちゃん」
「いえ!逆ですよ…忙しい時間帯は焦っちゃって」
「そんなことない。初日からこれだけやってくれたら合格だよ」
そう言って右手の親指を立て、グッドと私を褒めてくれる。
ありがとうございますと軽く頭を下げると、鈴の音が聞こえた。
同時にすぐに接客用の笑顔を作り振り返るとそこには
「いらっしゃいませ」
「桜子。来ちゃった」
「…千秋さん」
千秋さんが立っていた。
「とりあえず桜子ちゃんにはホールスタッフとして接客してほしい」
「はい!」
初出勤の日。開店時間前に店長から説明を受ける。
基本はお客様から注文を取って、私が店長に伝える。基本調理やコーヒーを入れるキッチン業務は彼が行う。
ちなみにアルバイトは私のほかに二人いるらしい。二人は土日メインらしくて平日働いてくれるスタッフを増やしたかった、とのこと。
お互い紺色のエプロンをして「よろしくね」と言われた。
倉田さんは、チャラそうに見えるしそうなんだろうけど、どうしてか大人の余裕も持ち合わせていて、そこが魅力なような気がした。
「いらっしゃいませ」
ランチもやっているということですぐにメニューを覚え、次々に入ってくるお客さんを席へ案内して、注文を取り、軽食や飲み物を運ぶ。
それだけ、のように見えるがずっと笑顔でいなければいけないし、一気にお客様が来ると結構大変だった。メニューの内容を聞かれることもあって、すぐに答えられないのはやはりまずいと思う。
忙しい時間帯はすぎ、15時過ぎちょうどお客様がいない。
「いやー、助かったよ~桜子ちゃん」
「いえ!逆ですよ…忙しい時間帯は焦っちゃって」
「そんなことない。初日からこれだけやってくれたら合格だよ」
そう言って右手の親指を立て、グッドと私を褒めてくれる。
ありがとうございますと軽く頭を下げると、鈴の音が聞こえた。
同時にすぐに接客用の笑顔を作り振り返るとそこには
「いらっしゃいませ」
「桜子。来ちゃった」
「…千秋さん」
千秋さんが立っていた。