恋の駆け引きはいつだって刺激的【完結】
「…」
店を出て私を家まで送ってくれる千秋さんは終始無言だった。
マンションの前で車が止まる。
「ありがとうございました。これからまた会社ですよね?」
「そうだね、もちろん」
千秋さんはやはり怒っているようで、明日の出勤は絶望的だと思った。
もう一度、頭を下げて車から降りようとドアノブに手をかけると同時に彼の手が私の手首を掴んで、それを阻止する。
顔を千秋さんの方へ向けた瞬間、顔が近づきキスをされた。
まだ明るいのに、人通りが多いのに、キスをする千秋さんに一瞬戸惑ってしまうが私はすぐにそのキスを受け入れた。
温和な彼とは真逆の激しいキスにくらくらする。微かに先程のコーヒーの味がした。
「っ…ふ…ぅ、」
ゆっくり顔を離すと、潤んだ目で千秋さんを見つめた。
千秋さんは「気に入らないな、ほんと」そう言って再度触れるだけのキスをした。
気に入らない、それは倉田さんのことだろうか。それとも私のことだろうか。
じゃあ、またと言って私は車から下りた。千秋さんの運転する車が見えなくなるまで手を振って、私はマンションへと戻った。
店を出て私を家まで送ってくれる千秋さんは終始無言だった。
マンションの前で車が止まる。
「ありがとうございました。これからまた会社ですよね?」
「そうだね、もちろん」
千秋さんはやはり怒っているようで、明日の出勤は絶望的だと思った。
もう一度、頭を下げて車から降りようとドアノブに手をかけると同時に彼の手が私の手首を掴んで、それを阻止する。
顔を千秋さんの方へ向けた瞬間、顔が近づきキスをされた。
まだ明るいのに、人通りが多いのに、キスをする千秋さんに一瞬戸惑ってしまうが私はすぐにそのキスを受け入れた。
温和な彼とは真逆の激しいキスにくらくらする。微かに先程のコーヒーの味がした。
「っ…ふ…ぅ、」
ゆっくり顔を離すと、潤んだ目で千秋さんを見つめた。
千秋さんは「気に入らないな、ほんと」そう言って再度触れるだけのキスをした。
気に入らない、それは倉田さんのことだろうか。それとも私のことだろうか。
じゃあ、またと言って私は車から下りた。千秋さんの運転する車が見えなくなるまで手を振って、私はマンションへと戻った。