恋の駆け引きはいつだって刺激的【完結】
そんな話は一切知らない。聞いていない。
千秋さんの目は真剣で冗談でもなんでもないことを知る。
「なんだって?!親と縁を切りたいほどの女性だと?」
「そう言ってるだろ。そもそも桜子と結婚してなくてもそうするつもりだった。損得でしか物事を見られないような親はいらない」
千秋さんは淡々とそう言った。
そして、お義父さんもお義母さんも顔を歪め、信じられないという目を向ける。すぐにそれは私にも向かう。
「はぁ、とんだ性悪女ね。そうやって千秋までたぶらかして」
「だから、そういう言い方はやめろって言ってるだろ」
どんどんヒートアップする三人に私はついに立ち上がってしまう。
そうじゃない、そうじゃない。
こんなの、私は望んでいない。
「千秋さん!」
「桜子?…」
「本当にありがとうございます。私のこと、一番に考えてくれていつも味方でいてくれる。私には勿体ない旦那様です」
「…」
そう言ってこぶしを作り、爪が食い込むまで強く握る。
「縁を切るのは、もう少し待ってくれませんか。私はまだ努力をする土台にも立っていない。それをしてからでも遅くはないと思います」
「何言って…だいたい、この親ははなから認める気なんかないよ。どうせ桜子のことだっていじめるだろうし。君が傷つく必要はない」
千秋さんの目は真剣で冗談でもなんでもないことを知る。
「なんだって?!親と縁を切りたいほどの女性だと?」
「そう言ってるだろ。そもそも桜子と結婚してなくてもそうするつもりだった。損得でしか物事を見られないような親はいらない」
千秋さんは淡々とそう言った。
そして、お義父さんもお義母さんも顔を歪め、信じられないという目を向ける。すぐにそれは私にも向かう。
「はぁ、とんだ性悪女ね。そうやって千秋までたぶらかして」
「だから、そういう言い方はやめろって言ってるだろ」
どんどんヒートアップする三人に私はついに立ち上がってしまう。
そうじゃない、そうじゃない。
こんなの、私は望んでいない。
「千秋さん!」
「桜子?…」
「本当にありがとうございます。私のこと、一番に考えてくれていつも味方でいてくれる。私には勿体ない旦那様です」
「…」
そう言ってこぶしを作り、爪が食い込むまで強く握る。
「縁を切るのは、もう少し待ってくれませんか。私はまだ努力をする土台にも立っていない。それをしてからでも遅くはないと思います」
「何言って…だいたい、この親ははなから認める気なんかないよ。どうせ桜子のことだっていじめるだろうし。君が傷つく必要はない」