恋の駆け引きはいつだって刺激的【完結】

「今日は桜子と話したくてわざわざ寄った」
「話?」
「そう」
「どんな?」
「まず携帯電話の番号俺の登録しておいて。あと桜子のも教えて」
「…いいけど」
「それと、デートの約束しに来た」
「え?!」
「なんでそんなに驚くんだよ。俺この間お前に告白したじゃん」
「…」

そうだった。私はこの間彼に告白されたのだ。
ただ、私は千秋さんの妻だから告白を受け入れることはできないのだけれど…。

「デートもできないよ。だって私、」
「最近まで仕事が忙しいからなかなか休み取れなくてさ。でもようやく来週とか時間空きそうなんだよ」

出来ないって言ってるのに強引に話を進めようとする夏希くんは昔の彼じゃなかった。
…もっと可愛くて、ほんわかしていたと思うのだけれど。
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