恋の駆け引きはいつだって刺激的【完結】
なんとか熱の籠った体を動かしてひんやりつめたい床に素足をつけた。
スリッパを履かずに、ドアまで近づくとそっとドアノブを回した。
「…ん?」
やはり女性の声が聞こえる。
千秋さんの声も聞こえる。誰なのか気になって私はそっと気づかれないように廊下に出て、リビングに向かった。
「だって…」
何の話をしているのか聞こえにくい。
私は、リビングのドアをほんの少し顔半分でる程度開けた。
すると、知っている人物が視界に入った。
雪乃さんだった。
でも、視界に映ったのは、それだけじゃなかった。
「…」
雪乃さんがソファに座る千秋さんの上に覆いかぶさるようにしていた。
びっくりして、いや…なぜか胸が痛んで、風邪のせいなのか呼吸がしにくい。
咄嗟にこの場を離れなければというセンサーのようなものが働いで私はドアをそっと閉めようとした。
「っ」
チラッとこちらに一瞬だけ視線を向けた雪乃さんと目があった。
雪乃さんは私と目が合うとニヤっと笑った。
後ずさるようにして、私は自分の部屋へ戻った。
…つまり、その。
この後するってことだよね。だって雪乃さん覆いかぶさってたし、そういうことだよね。
じゃあ、浮気ってこと?いや、違う。私たちは契約結婚だ。
―詮索しない
熱のせいでうまく回らない頭を必死に使って考えた。
でも、この苦しい感情をどうすることもできなかった。
スリッパを履かずに、ドアまで近づくとそっとドアノブを回した。
「…ん?」
やはり女性の声が聞こえる。
千秋さんの声も聞こえる。誰なのか気になって私はそっと気づかれないように廊下に出て、リビングに向かった。
「だって…」
何の話をしているのか聞こえにくい。
私は、リビングのドアをほんの少し顔半分でる程度開けた。
すると、知っている人物が視界に入った。
雪乃さんだった。
でも、視界に映ったのは、それだけじゃなかった。
「…」
雪乃さんがソファに座る千秋さんの上に覆いかぶさるようにしていた。
びっくりして、いや…なぜか胸が痛んで、風邪のせいなのか呼吸がしにくい。
咄嗟にこの場を離れなければというセンサーのようなものが働いで私はドアをそっと閉めようとした。
「っ」
チラッとこちらに一瞬だけ視線を向けた雪乃さんと目があった。
雪乃さんは私と目が合うとニヤっと笑った。
後ずさるようにして、私は自分の部屋へ戻った。
…つまり、その。
この後するってことだよね。だって雪乃さん覆いかぶさってたし、そういうことだよね。
じゃあ、浮気ってこと?いや、違う。私たちは契約結婚だ。
―詮索しない
熱のせいでうまく回らない頭を必死に使って考えた。
でも、この苦しい感情をどうすることもできなかった。