恋の駆け引きはいつだって刺激的【完結】
なんでショックを受けているのだろう。
重たい頭を寝かせて私は全身から力を抜いた。私は今は邪魔なのだろうか。

ていうか、なんで雪乃さんが家にいるのだろう。
千秋さんが呼んだ?私が寝ているときに?
そこまで考えて千秋さんのあの優しい笑顔がどうしても今の行動に結びつかなくて余計混乱した。

いいや、寝よう。

私はまた眠りについた。

次に目が覚めたのは、夜だった。
私の名前を呼ぶ声で目を覚ました。瞼を開けるとそこには私の顔を覗き込む千秋さんがいた。

私はばっと一気に上半身を起こすと

「千秋さん?!」

「うん、そうだよ。急に起き上がったらだめだよ。まだ寝てないと。夕飯作ってきたから食べて」

心配そうに私を見つめながらそう言った。

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