ストロベリー・ゲーム
なにか、もの足りないって。
「今日はもう寝る? 明日になれば何か変わるかもしれないし」
「うん、ゲーム自体はもう終わっているから」
怜美が提案して、真広がそう言う。あたしも頷いた。
確かに、もうゲームは終わってるんだよね。仕方がないのか。あたしと真広は出られるけど、怜美はもう......。なんて、考え始めると自分が嫌になる。
小学二年生の時に怜美に出会った。
沢山くだらないことをして遊んだ。引っ込み思案な怜美をあたしがいつも引っ張っていた。あの時は楽しかったな。
どんなやりとりをしていたかは忘れたけど、今ほど会話に困ることもなかっただろう。