ストロベリー・ゲーム

それでもその独特さに惹かれてしまう。
たまに弱ったような顔をする真広のことを、守ってあげたいと思う。付き合って、彼女になれば、きっとあたしは真広を守れるって。

きっとこれがあたしの恋なんだ。



ただ、少し気になることがある。


夜が明け始めると、私は目を覚ました。
寝つきも目覚めもいい私は、朝も得意だから、起きようと思えば起きたい時間には起きられる。

真広が気になっていた。昨日はうなされていたから。
怜美を起こさないように静かにベッドから起き上がり、床の上にいる真広を見る。
長身にもかかわらず太っていないため、スラリとした体。スタイルが良いとはこの事を言うのだろう。

さらさらの髪の毛はマッシュくらいの丈。でも横流しで爽やかな雰囲気。前開きで少し着崩したブレザーに紺色のネクタイ。顔も悪くない。
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