ストロベリー・ゲーム

聞くたびに答えが変わるこの謎を、あたしも怜美も解けずにいる。そして本人は聞かれるまで意識もしていない。


少しずつ、核心をついていく。


「一人暮らし、やめたんだ。もう年も年だったから、じいちゃんとばあちゃんが心配になって。そっちで三人で暮らすことになった。それで電話がかかってきたんだ。ばあちゃんが、何か言ってたんだけど」

「おじいさんは近くにいなかったの?」

「近く......」


真広の瞳が揺れる。なにが......不安なの?


「じいちゃん、入院してるんだよ。階段から落ちたんだ。それがきっかけだった。一人暮らしやめたの、それがあったから......」


じゃあおばあさんと真広は二人で暮らしていたのか。
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