ストロベリー・ゲーム
真広が怒っている様子を見て、ひたすらに不安が募る。祖父に向かって口が荒いなんて注意できないほど私も、頭が混乱していた。
一生、幽閉?
......え、死ぬ、ってこと?
そしてあろうことか、そのまま電話が切れたのである。
真広は切れた画面に向かって「もしもし」「おい」「じいちゃん」と大きな声で繰り返していた。藍子の方を見れば俯いて、目が潤んでいた。
「桐江、くん。おじいちゃんが閉じ込めたの? 私達の事」
「そう......そう、なんだよ。でも、おかしい、こんな、どうして」
真広は顔面蒼白だった。
もう一度電話帳に登録してある祖父や、祖母に電話をかけるも繋がらず。友達にはかけなかった。たぶん繋がらないと思ったのだろう。
藍子が、苺の入った瓶の方へと歩いていく。