ストロベリー・ゲーム
そばにいたい
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「待って、なに、どういうこと? 今から......今から行くから、さあ」
真広が魂の抜けたような声で、呟いた。
女の人の悲痛な声は、画面から流れ出して私の耳までしっかりと届いていた。
死――――その言葉が頭の中で木霊してやまないんだ。
真広が電話を切って立ち上がる。ふらふらとドアの方へ歩いていく。
ドアノブに手をかけて捻ると、どういうわけか、ドアが開いて向こうの景色が開けた。......出られる!
青空と木々の緑。雨上がりの空にはまだ少し灰色の雲が流れていた。風が強そうだ。雲の流れが速い。
真広が建物の外へ出て行く。
「待って、桐江くん!」
思わず叫んだ。藍子もハッとしたように立ち上がって後を追う。