ストロベリー・ゲーム
手首から流れた血を吸い込んだカーペットの上に、落ちて重なる涙。浄化するみたいだ。俺の中にあるドロドロとした感情と、純粋な感情が、裸足の下の布の、繊維の奥まで染みていく。
祖父母が俺に注いでくれた愛が偽物なら、俺は本当に今すぐ死ななきゃやっていけない。
だって苦しくてたまらない。
もう疲れた。
誰も、俺を止めてくれない。
守ってくれない。
これでも生きようと思うのはもう地獄だ。
仕方がなく、落ちたナイフの隣に座り込んだ。