ストロベリー・ゲーム
自白したら、まだ間に合うのかもしれない。
中途半端でも救われたいという望みが俺を支配していく。
何か言おうとして言えないまま、沈黙していた。
〈違いますか?〉
もう一度男が聞いてきて、ハッとする。
「あ、いや、そうです。悟志です」
一つ一つ言葉を発するだけで自分の首を絞めているような気がしてままならない。
喉の奥が詰まっているみたいだった。立ち尽くす時間は永遠で、気が遠くなりそうで。
しかし、彼は次に意外なことを口にした。
〈昨日の夕方、○○公園で、あなたの携帯電話を習得しました。公園の近くの交番まで取りに来てくれますか? 今から来てもらえると、ありがたいのですが〉
通話を終えるなり、「はあ」と大きな安堵の息をつくと、その場にずるずると腰を落とした。