闇に咲く華
次の日は3人でお出かけ。
まぁ、もちろん護衛つきですが。
今日の護衛は、川城の組員の鍋島さん。
皆からは、"なべさん"って呼ばれてるの。
「なべさん!今日はよろしくお願いいたします!」
「いえいえ。私も皆さんとご一緒できるなんて、光栄でございます。」
龍也さんの右腕だけど、高ぶらず、優しく接してくれる。
「莉依、椿、どこに行こうか?私は、ショッピングしたい!」
「いいですね!私も、新しい洋服とか見たいですわ!」
「お揃いの服とか着てみたいなー!」
3人でワイワイ話していると、ショッピングモールに着いた。
話をしていると、時間が過ぎるのも忘れてしまう。
「皆さん、嬉しさを全面に出していただき、鍋島も嬉しいです。が、何かあるか分かりませんので、十分に気を付けてくださいね。」
なべさんの言葉に、私たち三人は大きく返事を返し、洋服やアクセサリーを見始める。
この前、薔薇の髪どめをお揃いでかったばかりなのに、またお揃いを買いたがるのは、何故だろう?
その笑いが出てしまうほどの疑問を抱きながら、次々と買い物をしていく。
「莉依ー!この服、似合いそうだから着てみてよ!」
満里奈が、何 やら洋服を沢山持って私を呼んでいた。
何か嫌な予感。
顔がひきつるのがわかった。
その傍らでは、椿がまたもや沢山の服を持って構えていた。
え?
2人は私をどうする気?
「さー、莉依さん。沢山着ますよ!」
「ふ…2人の服を見なよー。」
私のことよりも、自分の服を見つけてよー!
そんな私の心の叫びも届かず、満里奈と椿はどんどん服を持って来た。