お姫様は恋してる?
私が助手席に乗り込むと車はゆっくりスタートした。

「一誠さん、一叶がどこへ行くか知っているの。」

「いや…」

「えっ、まさかGPS?」

「何かあると困るからって、スマホでアプリ入れたのは秀介。俺は秀介の指示で移動するだけ。」

一叶、パパは選べないけど、彼氏は秀介でいいのかしら?

ふと不安になったが、一叶以上にふたりと付き合いの長い私が言ってもかと思い直した。

「んと、到着だな。」

着いた所は、一叶達が小学校でキャンプに使っていた広いキャンプ場だった。

ここなら少し離れて様子見していても大丈夫だろう。

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