お姫様は恋してる?
年の差を気にして大人ぶって、彼氏作っていいとか同年代で楽しめとか言って突き放して、連絡先もブロックして。

それなのに彼氏ができたと聞かされて、慌ててわざわざ帰国して確認するようなオッさんはJKには相応しくないよな。

一叶と離れてから全くオンナ遊びもしなくなった…というか一叶以外は勃たなくなった俺は、このまま寂しい人生を…

「…すけ?秀介ってば。」

いけない、いけない…

一叶が、まだ横にいるのにひとりの世界に入っていた。

「ごめん、何?」

下から覗き込むように見つめてくる一叶に心臓が痛い。

好きだからなのか、手放した後悔なのか分からないが、なんでもない振りをして取り繕う。

「食べてもいいって聞いたくせに食べてくんない。」

ちょっと拗ねた顔になった一叶を抱きしめたくて、でも出来なくてもう限界だった。

「食べてもいいって聞いたくせに食べてくんない。」なんて言われたら食べ尽くしたくなるんだよっ。

覗き込む一叶の頬を両手で挟んで唇を奪っていた。

軽く触れるだけのつもりが貪るように一叶にキスを…

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