お姫様は恋してる?
慌てたように離れた秀介が、気まずそうな顔になった。

「ごめん…」

「秀介には、謝るようなことなの?」

「いや、そうじゃないけど。」

「私はちゃんとそういう対象に見てくれているって分かって嬉しかったよ。」

「だって俺は一叶より30も上で…」

「それ、お互いが好きなのに関係ある?」

ここで誤魔化されたら、また同じ事の繰り返しになってしまうから、自分の気持ちをちゃんと伝えなきゃと必死だった。

「なぁ、一叶は俺でいいのか。」

「「で」じゃなくて「が」なんだけど。」

そこは分かって欲しいな。

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