【完】この愛を、まだ運命だとは甘えたくない

「ウンウン、真凛ちゃんありがとうねぇ。桃菜が仕事休む事になったから今日はラストまでお店にいなきゃいけなくなったんでしょう?」

「いいの、気にしなくて大丈夫。病気の時はお互い様だから。
冷蔵庫の中にポカリと栄養ドリンク買っておいたし、市販の薬もここに置いておくからね。
キッチンには鍋の中にお粥が入っているから、食べれたら食べて薬ちゃんと飲むようにね?」

布団にくるまったまま桃菜はまた嬉しそうに笑う。  …その笑顔に昔から弱いのよ。だって女の私から見ても可愛らしくて、守ってあげたくなっちゃうんだもの。

「何か懐かしいね。 いっつも桃菜が具合い悪くなったら真凛ちゃんがこうやってお世話してくれたもんね。
真凛ちゃんは桃菜のお母さんみたいで、その度に嬉しくなっちゃうんだ。
桃菜、真凛ちゃんと友達で良かった」

「何を言っているのよ。 ちゃんと治しなさいよ? じゃあ仕事に行ってくるからね」

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