【完】この愛を、まだ運命だとは甘えたくない
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ボヤージュにラストまで仕事で居るのは初めてだった。 小早川さんが気を回してくれて一応既婚者である私の契約はお昼だけだった。
しかし桃菜はラストまで入る事が多く、それが小早川さんの陰謀だとぶつぶつ文句を言っていた。 何が陰謀なのかはいまいち分からなかったが。
遅番は社員が残っている事が多く、今日も店長と二人初めての閉店の準備をしていた。
店長は桃菜が休みで私が代わりに来た事を知ってか、明らかに落胆していた。
「はあー…桃菜ちゃん大丈夫かなあ」
「心配しなくたってただの風邪ですよ。一度高熱を出すと翌日にはけろっと下がったりするから心配しなくって大丈夫です」
「それでも心配なんだよッ。
あ~あ~桃菜ちゃんって儚くっていつか消えていきそうなんだよなあー
またそれがいいんだけど
僕が一晩かけて看病してあげたい」
「…店長、既婚者ですよね?問題発言だと思いますけど?」
ぴしゃりとそう言うと、チッと聴こえないように小さく舌打ちをしたがばっちりと聴こえてしまった。
ボヤージュにラストまで仕事で居るのは初めてだった。 小早川さんが気を回してくれて一応既婚者である私の契約はお昼だけだった。
しかし桃菜はラストまで入る事が多く、それが小早川さんの陰謀だとぶつぶつ文句を言っていた。 何が陰謀なのかはいまいち分からなかったが。
遅番は社員が残っている事が多く、今日も店長と二人初めての閉店の準備をしていた。
店長は桃菜が休みで私が代わりに来た事を知ってか、明らかに落胆していた。
「はあー…桃菜ちゃん大丈夫かなあ」
「心配しなくたってただの風邪ですよ。一度高熱を出すと翌日にはけろっと下がったりするから心配しなくって大丈夫です」
「それでも心配なんだよッ。
あ~あ~桃菜ちゃんって儚くっていつか消えていきそうなんだよなあー
またそれがいいんだけど
僕が一晩かけて看病してあげたい」
「…店長、既婚者ですよね?問題発言だと思いますけど?」
ぴしゃりとそう言うと、チッと聴こえないように小さく舌打ちをしたがばっちりと聴こえてしまった。