【完】この愛を、まだ運命だとは甘えたくない
第二章 こんな新婚生活聞いてない!
第二章 こんな新婚生活聞いてない!
六月の気まぐれな雨が運んできた結婚は着々と進んで行って、何とその一ヵ月後に私と市ヶ谷 伊織は結婚をする事になった。
この一ヵ月は信じられない事が沢山起こった。
紙切れ一枚の契約。
苗字が変わるだけ。
たった一枚の紙切れでいとも簡単に私は蓮見 真凛から市ヶ谷 真凛へと名前が変わった。
表立った変化はそれだけのように思えたが、この一ヵ月で私は三年勤めていた家具メーカーを辞めた。
市ヶ谷さんの強い希望で身内だけの小さな結婚式を挙げた。 こんなにめまぐるしいスピードで人生が過ぎて行くのは初めての経験で
記憶は……余りナイ…。
そして私の名だけの夫になった市ヶ谷 伊織という男は………。
「ふあ~~……」