【完】この愛を、まだ運命だとは甘えたくない
「あっそうですか~。でも伊織さんは顔もかっこいいし綺麗な顔立ちをしていると思いますが
それ以上に性格が実は可愛らしいと思います。
全然感情が動かないと思っていたのに、実は喜怒哀楽が激しいんですもん。 そういうの、可愛いって思います」
かあーっと直ぐに顔が赤くなって、やっぱりバツが悪そうに視線を逸らした。
「男に可愛いとか褒め言葉じゃない」
「あら、私にとっては褒め言葉ですけど。
それよりお食事も終わったしお部屋で仕事します?
それなら私珈琲をお持ちしますけど」
「………今日は別に慌ててする仕事もない。 少しリビングで寛ぎたいから、二人分の珈琲を運べ」
「それって私の?」
「他に誰が?」
「私は珈琲が飲めないんで、紅茶にします」
「そんなのお前が淹れるんだから俺に言わなくてもいい!」
「あ、またお前って言った~~~」
「う……真凛が…淹れるんだから」
「今すぐに淹れますので、ソファーでゆっくりしていてください。 ついでに今日貰ったお菓子も食べましょう」